穀雨(こくう)

「穀雨」とは、二十四節気の6番目にあたり、春の中で最後の節気にあたります。春真っ盛りのこの時季は、気温がぐんぐん上がり、虫や鳥たちも本格的に活動を開始。田畑では種まきや苗植え、茶摘みなどの農作業が盛んに行われるころです。

2021年の穀雨はいつ?

二十四節気は毎年少しずつ変動します。2021年の穀雨は4月20(火)から始まり、立夏の前日5月5日(水)までのおよそ15日間になります。

穀雨とは?

二十四節季の6番目の節気で、春の最後にあたる“晩春”のころ。穀雨とは、「穀物を潤す春の雨」という意味になります。この時期に降る雨を「百石春雨(ひゃくこくはるさめ)」と呼び、穀物に実りをもたらす恵みの雨とされてきました。

農家では昔から、穀雨を農作業の目安にしていました。春も盛りとなるこの時期は、気温が上がり、霜が降りる心配もなく、穀物の成長に欠かせない雨も降る。そのため、芽や苗がすくすくと育ちやすいことから、穀雨までに種まきや苗植えなどを終えるのが一般的でした。

食卓を豊かにする旬のもの

あさり

貝塚からもたくさん殻が見つかっているように、古くから食用とされ、親しまれてきたあさり。春から初夏にかけての潮干狩りは、風物詩になっています。

浮世絵に潮干狩りをする様子が数多く描かれているように、江戸時代でも潮干狩りは庶民に人気のレジャーだったようです。当時、東京湾に面していた品川や深川辺りは、潮干狩りの名所になっていました。

産卵期を迎えた春先のあさりは、身がぷっくりしていて、うまみもたっぷり。蒸し物や汁物、炒め物などにして、余すことなくいただきましょう。

新ごぼう

ごぼうは細く長く、地中に深くに根を張ることから、家族や家業の安定と繁栄を願い、ハレの日の食卓を彩る縁起物とされてきました。

中国から漢方薬の一つとして伝わり、食用として広く栽培されるようになったのは江戸時代のころ。ごぼうを使った料理の中でもきんぴらごぼうは、“倹約おかず番付”でベスト3にランクインするほど江戸っ子に人気だったとか。今も昔も変わらず、日本人が愛する定番おかずと言えますね。

4月から6月にかけて収穫される若採りの新ごぼうは、柔らかく、香りも優しいので、サッと茹でてサラダや和え物にしていただくのがおすすめです。

新茶

八十八夜とは立春から数えて88日目にあたり、季節が春から夏へと変わる節目のころ。田植えや種まきなど、農作業を本格的始まり、茶畑では茶摘みが行われます。

新茶は「一番茶」とも呼ばれ、その年の最初に摘み取ったやわらかな新芽だけで作られたもの。初物の新茶は、昔から“無病息災、長寿のお茶”といわれ、縁起物とされてきました。

寒い冬の間に栄養分を蓄えて成長した新芽は、うまみがギュッと凝縮されているため、ほのかに甘く、うまみがあり、爽やかな香りが楽しめます。新茶をおいしくいただくコツは、沸騰したお湯を一度湯飲みに入れ、少し冷ましてから注ぐこと。慌てず、ゆっくりと…。

暮らしを彩る季節の花

牡丹

花言葉:風格、富貴、恥じらい

美しい女性の姿を例える言葉として、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざがあります。花びらが幾重にも重なり、豪華で気品のある美しさから着物や漆器の模様、家紋としても用いられてきました。

奈良時代頃に中国から伝わり、当初は薬用植物とされていましたが、その美しさから鑑賞用としても栽培されるようになったそうです。現在栽培されているのは、明治時代以降に品種改良されたものが多く、赤やピンク、白、黄色、紫などの牡丹が楽しめます。

牡丹を象徴する紫がかった鮮やかな赤色は“牡丹色”と呼ばれ、日本の伝統色の一つになっています。

こよみ開運アクション

春の土用は「い」のつく物や白い物でパワーチャージ

「土用の日」といえば、夏バテしないためにウナギを食べる日を思い浮かべる方が多いのでは?でも実は、「土用」は夏だけじゃなく、春夏秋冬それぞれにあり、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の約18日間が土用の期間となります。

土用はちょうど季節の変わり目にあたり、体に不調などが出やすいことから、栄養価の高い旬のものを取り入れ、活力を養ってきました。こういったことから、「土用の〇〇の日に□□□を食べるとよい」とされる食べ物が、それぞれの土用にあります。たとえば、夏の土用は丑(うし)の日(※)に「う」のつく物を食べるとよいと言われ、うなぎを食べるようになったそうです。

では春の土用は何を食べるとよいかというと・・・戌(いぬ)の日(※)に「い」のつく物や白い物を食べると良いと言われています。たとえば、「い」がつく物は「いか」や「いちご」など、白い物だと「しらす」や「豆腐」などでしょうか。2021年春の土用戌の日は、4月20日(火)と5月3日(月)になります。この日はいつもの食卓に、昔の人たちが大切にしていた“食養生の知恵”をぜひ取り入れてみてください。

※「今年は丑年」というように、「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・・・」の順番で十二支が一年ごとに巡ってくるのはみなさんご存知だと思います。同様に、昔は日にちにも十二支を当てはめていました。12日間をかけて一巡するため、約18日間ある土用の期間中も「土用の子の日」「土用の丑の日」「土用の寅の日」・・・と順番に干支が巡ってきます。

次は「立夏」。いよいよ季節が夏へと移ります。力強い太陽が顔を出し、草木が青々と茂り、作物はぐんぐんと成長する。生命力に溢れる季節の到来です。

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